FXの取引~投機取引

 FXの市場動向を予測するには、為替市場に関わる取引を知ることが重要です。ここでは、その取引参加者のひとつ「投機取引」について解説していきます(FXの取引・その3)

 投機取引は、物・サービス・証券などとは別で、裏付として経済活動が絡まない為替取引を指します。これは、為替の上下動を捉えることによる収益獲得を目指したもので、イメージとしては株式市場のデイトレードに近いと言えるでしょう。世界最大の市場と言われる外国為替市場ですが、実は、この投機取引がかなりの部分を占めるのです。

 取引の最も大きい主体は、インターバンク市場(銀行間の為替市場)で取引を行う各銀行のディーラー達です。彼らは、1人で1日に百億円単位の取引を行い、市場全体の規模拡大の要因となっています。また、FXで取引する個人投資家も、この投機取引の主体に包括されています。

 この取引の特徴は、

1.取引量が大きいため、短期的な影響力が非常に大きい。
2.中長期的なトレンドを作る力には欠ける。

 という点にあります。

 1~2日、短いと数分程度の値動きによって逆サイドの取引が行われ、ポジションが閉じられてしまい、相場への影響が打ち消されます。しかし、影響する材料が出た時には、その材料に対し、一度に大量の動きが見られるため、瞬間的にポジションが一方向に偏るということが起こります。市場全体における取引の割合が大きいため、このようなポジションの隔たりは、瞬間の大きな値動きを引き起こすのです。

 もっとも、逆方向の取引も近い段階で発生します。よって、その後に長期投資の注文のようなフォローがない限り、値動きを維持することが困難です。そのため、中長期的なトレンド形成に至らないということが多いようです。