ドル円の理由~その2

 FXの取引において、初心者・経験者問わず、スタンダードとして考えられるのが「ドル円」の通貨ペアです。その理由を紹介します(その2)。

 二つ目の理由は、日本人にとってドルという通貨が最も身近で親しみが深いため、結果、ドル円の通貨ペアが扱いやすいことも言えるからです。

 身近だということは、情報が多いとも考えられます。確かにドル以外の通貨も一般的になりましたが、貿易・投資・観光など、日常生活において、一般の人が外国為替取引に関わる場面において、その取引はドル円である場合がほとんどではないでしょうか。ニュースなどの情報においても、ごく普通に現在のレートを流し、日常的に相場観というものが形成されています。

 また、ドル円の動きを考える場合に、円の扱いに影響する日本の政治・経済のニュースは重要な意味を持ちます。こうしたニュースは普通は日本語で流れますが、それが英語などの他の言語に訳されて放送されます。つまり、海外の投資家に比べて、日本にいる私たちの方が、円の扱いにおいて有利な状況にあると考えられます。

 三つ目の理由は、通貨の流通量において、ドル円の通貨ペアが多くを占めているということです。
 日米間の緊密な関係も影響し、様々なシチュエーションにおいて、様々な人・組織などがドル円の取引を必要としています。事実、ドル円は、ユーロドルに次いで世界で2番目の流通量を誇ります。これは、何か突発的な事件があったとしても、動きが過熱しにくいというメリットがあります。

 株式市場の場合、大ニュースが入ったとき、取引の出会いがないまま気配値だけが動くということが稀にあります。しかし、世界中で潤沢に取引されている通貨ペア、このドル円のような場合、少々の突発的なアクシデントでは取引ができないという状態にはなりにくくなっています。そういった意味では、安心して取引ができる通貨ペアだと言えるでしょう。

 また、ヘッジファンドなどの大口投資家による売り買いの注文があった場合、理屈のつかない値動きをすることがあります。しかし、取引量が多い場合、そういった現象が抑えられます。小さな市場(通貨ペア)に大量の資金を投げかけ、相場の主導権を握る、といった荒っぽい取引は、ほかの取引者にとってリスクでしかありません。取引量が多くなるほど、相場全体を操ろうとすれば、その資金は莫大でリスクや負担も大きくなりますから、そのような状況になることは少ないドル円の通貨ペアは、全ての取引の基本と言えるのです。