スワップポイント~注意するポイント
スワップポイントを取引において活用しようと考えた場合、注意する点が二つあります。
まず、スワップポイントはあくまで通貨間の金利差によって生じるということです。どちらかの金利水準が変化すれば、スワップポイントも変わってきます。現在はほとんど金利のつかない円でも、1990年代前半のようにドルより金利が高い時代もありました。仮に今、そうなった場合、スワップポイントはドル円を買った場合に支払いになり、ドル円を売った場合に受け取りになります。長期的にスワップポイントによる収益を期待して取引を行った場合、金利水準の変化によって、取引開始当時に期待していた通りの収益が得られないというリスクは常に存在しています。
次に、レバレッジの問題です。スワップポイントは、もともとの投資金額(証拠金)に関係なく、実際の取引金額に対して計算されます。例えば、5万円預けて1万ドルのドル円の買いポジションを持ち、1年間維持したとします。その時に受け取るスワップポイントは、金利水準が4月から変わらなかったとした場合、5万6210円になります。スワップポイントだけの利益によって、資金が1年で2倍以上になる計算です。しかし、こうした取引は非常に大きなリスクを伴うことに注意して下さい。
5万円で1万ドルのポジションを持った場合、強制的にポジションが閉じられるまでの余裕は、僅か3円しかありません。ドル円では、年間20円近い値幅がありますから、3円の余裕で1年間ポジションを持ち続けることができる可能性は、残念ながら低いでしょう。
評価損が膨らんできたら、資金を追加すればいいという考え方もあります。これも、どこまで相場が進むのかの予想がつきませんから、資金の追加をする行為自体にもリスクが伴います。例えば、1995年には1ドルが80円割れまでドル安が進みました。果たしてそこまで資金を追加する余裕があるのかという問題になります。また、再び80円までドル安が進んだとして、そこで止まる保証はどこにもありません。
基本的に、値動きのリスクの方が、スワップポイントによる収益を上回ります。長期的にスワップポイントを狙いにいく場合は、レバレッジ(取引の比率)を低めに設定し、資金的に余裕を持った取引をすることが大切です。さらに、かなり長期で持つことで、スワップポイントによる収益が積み上がって損をするリスクは低くなっていきますが、そのリスクはゼロにはならないことも意識しておくべきでしょう。
