FXのリスクその2~流動性、システム、信用

 多くの魅力的な特徴を持ち、法整備も進んできたFX(外国為替証拠金取引)ですが、取引によって発生する可能性のあるリスクも存在します。取引を始める前にぜひ知っておきたい、主なリスクについて解説します。

 世論を動かすような重大な事件などが発生して、外国為替市場全体の取引量が減り、取引ができなくなるのが流動性リスクと言えます。外国為替市場は1日200兆円以上の取引がある世界最大の市場で、ストップ安・ストップ高というものがありません。そのため、株式市場などと比べて流動性リスクは低いのですが、大きなニュースが出た直後などは値動きが荒くなり、望む水準でうまく取引できないという可能性がありますから、これもリスクとして把握べきだと思われます。

 次に、FXは24時間どこででも取引可能というメリットを持ちますが、インターネット回線を通じて自分の所有するPCから取引を行う場合がほとんどです。そのため、PCやネット回線のトラブル、取引業者のサーバートラブルなどにより取引できないというシステム上のリスクもあります。また、自分の発注操作は、自分以外誰も確認してくれませんので、誤発注のリスクは常につきまといます。

 最後は、取引業者の財務状況の悪化や業務停止、倒産などによって取引ができなくなる信用におけるリスクです。FXは1998年に誕生しましたが、当時から財務上脆弱な業者が多く含まれていたようです。それが、2005年7月の改正金融先物取引法の施行によって、5000万円の最低資本金や自己資本規制比率などが定められ、財務が脆弱な業者は現在の取引市場において排除されるようになりました。ですが、銀行などに比べると、まだまだ財務上の基盤が弱いため、倒産に関するリスクは常に考慮しておく必要があります。

 最近は、利用者から預かった証拠金を信託銀行に預託し、会社の資金とは完全に分離した管理を行うことで、倒産時の顧客資金の保全を図るシステムを採用する業者も増加しています。こうした顧客保護の仕組みが一般化すれば、利用者のリスクは軽減できることでしょう。