季節と為替市場
季節と為替市場・上旬
外国為替の市場は、多様な参加者がそれぞれの理由で取引に参加しています。その中で、季節によって取引量が変化するということがあります。
例えば、日本では3月末に決算をする企業が多い、また、欧米では12月にクリスマス休暇をとる企業が多い、などのように、1年を通してみると様々な特徴があることが分かります。この影響を受け、外国為替市場も
季節ごとに毎年似たような動きをするのです。
ここでは、季節別の特徴を具体的に見ていきましょう(上旬)。
●2~3月
年始~年度の末にかけては、円買い注文の増加が目立ちます。これは、3月末が日本の会計年度末であることが要因として挙げられます。年度末の前に、日本企業が海外の資金を円に戻す作業(リパトリと呼びます)を行うのです。また、2月には外貨建債券の利払いがあります。外貨建債券は、四半期ごとの利払いが基本で、2・5・8・11月にクーポンが支払われます。そのクーポン益支払いのため、円への転換(円転)が必要になり、円買い注文が増えるのです。
●4~5月
会計年度を過ぎた4月からは、企業において新規の取引が増えます。その年の状況毎で異なりますが、機関投資家からの外債投資も活発に入ってくることが期待され、ドル買いの材料が強まる月と言えます。大型連休(ゴールデンウィーク)に向けた、ドル買い注文が増えることも、この月の特徴です。
季節と為替市場・下旬
外国為替の市場は、多様な参加者がそれぞれの理由で取引に参加しています。その中で、季節によって取引量が変化するということがあります。
ここでは、季節別の特徴を具体的に見ていきましょう(下旬)。
●8月
日本ではお盆休みということを受け、取引が少なく、動意に欠けた展開が続きます。欧米のディーラーも夏期休暇をとっており、参加者が少なくなりがちです。こういった状況を「夏枯れ相場」と呼び、大きな動きは見られません。
●11月
2月と異なり、欧米企業において、海外の資金を自国に戻す作業による動きが目立ちます。欧米企業の会計年度末はほとんどが12月ですから、クリスマス前に会計作業を終わらせるような動きが目立ちます。よって、11月下旬頃にリパトリ(国外の資金を自国通貨に戻す作業)が集中する傾向にあるのです。
●12月
8月以上に市場参加者が減ります。クリスマス休暇をとる市場参加者が多く、銀行の陣容も手薄です。また、企業も会計年度末を控え、大規模な損益のプレを嫌いますから、取引を控える傾向にあります。この結果、基本的に相場は膠着状態になりやすくなります。
以上が各月ごとの外国為替市場の特徴ですが、これは一部の傾向です。あくまで五分五分から片方に若干圧力がかかる、という認識程度がよいでしょう。
